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第34回 お客様お悩み相談

技人国で副業はできる?他社でアルバイトや業務委託を受ける場合の資格外活動許可

 

よくあるご相談

「技人国でITエンジニアをしています。週末に知り合いの会社からウェブデザインの業務委託を受けたいのですが、副業は可能でしょうか?また、コンビニでのアルバイトはできますか?」というご相談です。

 

先に結論

技人国の外国人が現在の在留資格で認められた活動以外の収入を伴う事業を運営し、又は報酬を受ける活動を行う場合、事前に「資格外活動許可」を受ける必要があります。副業の内容が技人国に該当する専門的な業務であれば「個別許可」を得られる可能性がありますが、コンビニのレジ打ちなど単純労働のアルバイトは原則として認められません。

 

1.制度上の整理

● 技術・人文知識・国際業務などの就労資格は、原則として許可された特定の活動(本業)を行うためのものです。留学生や家族滞在のように、週28時間以内であれば職種を問わず(風俗営業等を除く)働ける「包括許可」は、就労資格を持つ外国人には原則として付与されません。

● 就労資格を持つ外国人が副業を行う場合、個別の契約ごとに活動内容を審査される「個別許可」の申請が必要です。

● 個別許可を受けるためには、本業の活動を阻害しないこと、副業の内容が一定の専門性・技術性を持つこと(単純労働ではないこと)などが求められます。

● 業務委託契約であっても「報酬を受ける活動」に該当するため、無許可で行えば不法就労活動となります。

 

2.このケースで確認したいポイント

● 副業の業務内容が専門的・技術的なものか(ウェブデザイン等は可能性あり)

● 本業の会社が副業(兼業)を就業規則で認めているか

● 本業の業務時間や遂行に支障がないか

● 副業の契約形態(雇用か業務委託か)と報酬額

ここで重要なのは、項目を一つずつ切り離して考えないことです。申請書、届出、契約書、課税・社会保険資料、会社資料などに同じ事実が異なる形で現れます。日付・会社名・職務・収入・家族関係を時系列でそろえ、資料相互に矛盾がない状態を作ることが、追加資料対応や不許可リスクを減らす基本になります。

 

3.準備しておきたい資料

● 副業先の雇用契約書または業務委託契約書の案

● 副業先での具体的な職務内容説明書

● 本業の会社の同意書(就業規則等で確認される場合あり)

● 副業先の会社の概要がわかる資料

上記は典型的な確認資料であり、すべてのケースで同じ資料が法定必須という意味ではありません。出入国在留管理庁の公式提出書類を基礎にしつつ、個別事情を説明するために必要な補足資料を選びます。外国語資料には、審査上意味を持つ氏名・日付・金額・身分関係等を正確に反映した日本語訳を付けます。

 

4.行政書士として考える実務上の進め方

● 副業の内容が「単純労働」にあたらないかを厳格に判断する

● 本業の会社と事前にトラブルにならないよう、副業規定を確認させる

● 資格外活動許可(個別許可)の申請準備を行う

● 許可が下りるまでは絶対に副業を開始しないよう指導する

申請を急ぐほど、先に結論を決めて資料を後付けしたくなりますが、順序は逆です。まず事実を確認し、現在の法令・公式運用に当てはめ、足りない資料と説明が必要な点を整理してから申請方針を決めます。特に在留期限や14日以内の届出期限がある場合は、期限管理と実体審査の準備を並行して進めます。

 

5.よくある誤解

「留学生の友人は週28時間ならどこでもバイトできるから、自分もできるはず」という誤解が非常に多いです。技人国の資格外活動は留学生の包括許可とは全く異なり、コンビニや飲食店のホールなどでのアルバイトは認められません。

 

入管手続では、似た状況でも現在の在留資格、申請区分、経歴、会社・家族の状況によって結論が変わります。インターネット上の過去事例をそのまま自分のケースに当てはめず、申請時点の制度と事実関係で確認することが大切です。

 

よくある質問

Q1 副業先も技人国に該当する業務です。それでも許可が必要ですか?

A はい。現在の在留資格に属する活動であっても、別の機関から新たに報酬を受ける場合は資格外活動許可、または就労資格証明書等の確認が必要となる場合があります。

Q2 無報酬のボランティアなら許可は不要ですか?

A 報酬を受けない純粋なボランティア活動であれば、資格外活動許可は不要です。

Q3 許可なしで副業してしまった場合、どうなりますか?

A 不法就労活動となり、次回の在留期間更新が不許可になる、あるいは退去強制事由に該当する重大なリスクがあります。

 

主な公的情報源

● 出入国在留管理庁「資格外活動許可について」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri07_00045.html

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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