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合併で高度専門職の指定会社がなくなるとき 届出だけで済むかを契約承継から確認する

合併や事業譲渡の後も同じ席で同じ仕事を続けているからといって、在留手続に変化がないとは限りません。高度専門職1号では指定された機関の確認が必要です。会社の看板、法人の同一性、契約上の相手方を分けて確かめます。

 

三つの会社変更を混同しない

同じ法人が商号だけを変更する場合、合併で勤務先法人が消滅して別法人が契約を承継する場合、事業譲渡で本人が新たな会社と契約する場合では、確認する内容が異なります。登記事項証明書、合併等の実施日、会社からの通知、契約承継の説明を並べます。

人事部の「雇用は維持される」という説明は重要ですが、それだけでは入管法上の機関の確認を終えられません。雇用が継続することと、指定書に記載された機関で引き続き活動することの関係を、具体的な法人の変化に即して確認します。

 

届出の対象と活動許可の問題を分ける

入管庁の所属機関に関するQ&Aには、機関の名称・所在地の変更や、合併等に伴う契約機関の変化に関する取扱いがあります。本人の資格が活動機関の届出と契約機関の届出のどちらに属するかも確認します。

高度専門職1号については、所属届出だけで指定機関の問題がすべて解消するとは限りません。新機関の活動に移る場合の変更許可の要否を、実施前に確認します。一方で、あらゆる商号変更に一律に在留資格変更申請が必要と断定することも適切ではありません。

 

企業側が用意したい説明資料

有効な説明は、旧法人と新法人の関係、契約が承継される仕組み、本人の業務と報酬がどう変わるかを一続きに示すものです。海外親会社の再編図だけでなく、日本の契約先法人の資料を用意します。

指定書にある名称と現在の登記名称が異なる場合は、その原因と変更日を明記します。再編に伴い職務や給与も変わるなら、点数計算と活動の説明を更新します。所属先だけ変更した書類と、旧法人の給与資料を混在させないようにします。

 

再編前後の二つの登記を残す

旧会社の登記資料が手元にあるうちに保存し、再編後の会社の登記と比較できるようにします。新しい会社の資料だけでは、なぜ指定書の会社が現在見当たらないのかを説明しにくい場合があります。登記上の実施日と人事上の切替日が違うなら、その理由も確認します。

給与の支払会社が先に変わった場合には、支払事務を代行しているだけなのか、契約の相手方まで変わったのかを分けます。銀行明細に新会社名があるという理由だけで転職と断定しないことが必要です。

申請中に再編が実施された場合は、申請した活動先と現在の活動先が一致するかを確認し、変更の重要性に応じて補足方法を相談します。再編が公表された段階と法的に実施された段階も別です。予定の資料と実施済みの資料を区別して残します。

 

追加資料や不許可の後に会社名だけ直さない

追加資料で法人の関係を問われたときは、現在の在職証明を出すだけでは承継の経緯が伝わらないことがあります。不許可の後も、前回の申請がどの法人を活動先としていたかを確認し、変更の時系列を修正します。

再編の日程が先に確定している場合は、申請担当者へ早い段階で知らせます。法定の届出期限と許可が必要な活動の開始日を同じ予定表で管理することで、「知らない間に勤務先だけが変わっていた」という事態を防ぎやすくなります。

 

参照公的資料

出入国在留管理庁「高度専門職」申請案内・ポイント表

https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/designatedactivities02_00004.html

出入国在留管理庁「高度人材ポイント制Q&A」

https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/newimmiact_3_qa.html

出入国在留管理庁「所属機関に関する届出」・Q&A/参照箇所:所属機関に関する届出Q&A

https://www.moj.go.jp/isa/applications/guide/shozokunikansuru.html

出入国管理及び難民認定法/参照箇所:第19条の16

https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319

 

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【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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