みなし高度の永住申請は2時点の点数だけで足りるか 継続維持を立証する方法
みなし高度人材の特例で永住申請する方は、現在と1年前又は3年前のポイント表を作るだけで、期間中の問題がすべて解決すると考えないことが必要です。2026年10月改定の原文は、70点の特例では3年以上継続して70点以上、80点の特例では1年以上継続して80点以上を有し、日本に在留していることを記載しています。
継続維持の記載を申請計画に反映する
現在の在留資格が技人国などでも、過去の基準日時点とその後の継続状態を立証して特例を検討できます。ただし、申請時に80点だから1年前から80点であったとは限りません。学位、日本語資格、年収、年齢、職歴などの項目がいつ変わったかを確認します。
例として、期間の途中の誕生日で年齢の加点が減り、その後の昇給で点数を回復した人では、期間中に必要点を下回った部分があるかが論点となります。最初と最後の点数が同じでも、間の状態が異なる可能性があります。具体的な計算は本人の活動類型と、その時点で適用される表に沿って行います。
点数の変化が起きた日を拾い出す
全日分のポイント表を並べるより、変化のあった日を抽出して区間を作る方法が実務的です。誕生日、雇用条件変更日、転職日、学位の授与日、資格の取得日、加点対象機関への所属期間などを確認します。各区間で何点になるかと、
その根拠を対応させます。
年収についても、永住で実績を確認する資料と、高度活動で受ける報酬の見込みを確認する資料を混同しないよう注意します。どの基準日時点の年収を、どの契約や証明書で評価するのかを説明します。現在の高い給与を、過去の勤務先の期間に遡って使うことはできません。
転職の届出と高度1号の指定は別に確認する
高度専門職1号を実際に持つ方が転職する場合は、所属機関の指定に関する変更許可の問題があります。ポイントの維持だけで新会社での活動が許容されるとは限りません。技人国のままみなし高度を検討する方にも、契約終了・新契約の届出や、職務の該当性の確認が必要です。
したがって永住用の点数資料、現在の在留資格の手続、転職後の活動内容を同時に点検します。永住申請中だから別の在留手続を省略できるという扱いではありません。
追加資料と再申請で何を改善するか
入管から点数の立証を求められたら、認められなかった項目だけでなく、時点も確認します。職歴証明が不足しているのか、当時の年収を現在の契約で説明しているのか、途中の減点期間を省略したのかで対応が変わります。
必要点を下回った期間が判明した場合は、書類の追加だけでその事実を消すことはできません。継続要件を満たす新たな期間の起点、70点3年と80点1年のどちらが利用できるか、一般の在留年数要件の可能性を再計算します。不許可後の再申請で基準日が動くことにも注意します。
日本語の例外も資格名だけで決めない
新原文は第3の6から8の高度人材外国人等について、日本語能力を考慮要素としない場合を定めています。「高度専門職の在留カードがないから必ず対象外」とも、「自分で70点を計算したから自動免除」とも判断せず、該当特例を立証することが必要です。さらに、この日本語の例外を収入や公的義務、制度・ルール理解の免除に拡張しないことが重要です。
Q 高度専門職で70点未満になっても直ちに資格を失わないなら、永住も問題ありませんか。
A 現在の在留資格の継続と、永住特例の必要点の継続維持は別です。
Q 更新で認められたポイント表を使えば十分ですか。
A 有用な資料ですが、永住の基準日と必要期間が同じかを確認し、不足する区間の証拠を補います。
参照公的資料
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(2026年10月1日改定)/参照箇所:第3の6 7 注6 第2の5(8)
https://www.moj.go.jp/isa/10_00279.html
出入国在留管理庁「高度専門職」申請案内・ポイント表
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/designatedactivities02_00004.html
出入国在留管理庁「高度人材ポイント制Q&A」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/newimmiact_3_qa.html
関連記事
既存記事:高度人材ポイントで永住を申請する人が「基準日」を間違えやすい理由
永住の日本語B1が例外でも準備は必要 学校歴と制度理解を分けて確認する
高度専門職の転職で入社日が先に来るとき 変更不許可後の再申請と就労開始を分けて考える