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特定活動の期間は永住の10年に入るか 不許可後に在留歴を再計算する

来日から10年経ったことと、永住申請の対象となる継続在留期間が10年あることは同じではありません。特定活動には多様な指定内容があり、働くことが許可されていたかだけでは、永住の期間算定は判断できません。2026年10月改定の第5は、10年の期間に入るかと、就労資格として扱われるかを分けています。

 

在留カードの特定活動という表示だけでは足りない

同じ「特定活動」でも、継続就職活動、ワーキングホリデー、大学等卒業者の就労、研究、難民手続中など、目的や制限が異なります。まず旅券に添付された指定書、過去の申請書、許可の記録で内容を確認します。現在の指定書だけでは、数年前の活動内容が分からない場合もあります。

原文は、特例的かつ一時的に在留が認められているものを10年の期間に算定しないとし、継続就職活動、就職内定者、大学等卒業後の起業活動、難民認定等手続中、本国情勢不安による在留を主な例に挙げています。資格名だけでこれらを全て通常の在留年数として数えることはできません。

 

10年の算入と就労5年は別の判断

一般の永住では、原則10年の在留のうち、就労資格又は居住資格で引き続き5年以上在留しているかも考慮されます。原文第5の就労資格に該当する例には、特定活動告示6号、8号、36号、37号、46号などが挙げられています。一方、ワーキングホリデーやインターンシップは、就労資格に該当しない例です。

「アルバイトができた」「税金を納めた」という事実は重要ですが、それによって指定内容が専門的・技術的な就労資格へ変わるわけではありません。10年に含める期間と、その中の継続5年を別に検討します。原文が示していない活動を、名称の近さだけで他の例と同じ扱いにしないことが必要です。

 

不算入期間があるときは機械的に足し算しない

不算入となる特定活動の前後に、留学や技人国の期間があった場合、単にその月数を除いて足せば必ず継続要件を満たすとは断定できません。原文の「引き続き」との関係や、実際の在留の経過について個別確認が必要です。

再申請では、年月日、在留資格、指定内容、活動、出入国を時系列で整理します。前回の理由書で10年と書いた根拠を再現し、どの区間の扱いを修正するのかを説明します。証拠がない期間を推測で埋めず、必要に応じて本人の出入国記録等の確認も検討します。

 

長期出国の新しい記載も同時に点検する

第2の5(6)は、申請時から過去10年以内に、合理的な理由なく1回の出国で半年以上不在、又は通算2年6か月以上不在とした場合、原則として消極評価するとしています。再入国許可が有効だったことだけで、日本に居住していたと同じ評価になるわけではありません。

海外赴任、療養、家族の介護などは、理由、期間、日本の生活基盤、帰国後の状況を資料で示します。原文には合理的な理由の有無があるため、日数を超えたら例外なく不許可とも、超えなければ必ず問題がないともいえません。日数の算定方法の細部は確認して対応します。

 

適用前の申請も旧資料の説明を点検する

第5を含む新ガイドライン全体の原則適用は2027年4月以降です。既存の運用と新たに明記された内容を混ぜて、過去の申請が当然に同じ扱いになるとは書かないことが必要です。ただし在留歴の正確な申告は適用前から重要であり、説明の誤りに気付いたときは放置せず対応を検討します。

 

Q ワーキングホリデーでフルタイム勤務した期間は就労5年ですか。

A 就労時間だけで決まりません。新原文では就労資格に該当しない例に挙げています。

Q 特定活動を経験したら永住は永久に申請できませんか。

A そのような規定ではありません。活動ごとの期間算定、継続性、他の特例の利用を確認します。

 

参照公的資料

出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(2026年10月1日改定)/参照箇所:第5 第2の5(6) 注2 第6

https://www.moj.go.jp/isa/10_00279.html

出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(2026年2月24日改訂版の参照先)

https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyukan_nyukan50.html

 

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【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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