受付時間
平日9:00~20:00
土曜・日曜・祝日9:00~20:00
アクセス
下北沢駅東口から徒歩10分
笹塚駅改札口から徒歩10分

お気軽にお問合せ・ご相談ください

090-2659-5170

永住の年収はいくら必要か 非公表の基準額と収入の継続性をどう説明するか

 

新ガイドラインは、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準に継続して達しているかを考慮するとしています。しかし、一般に公表されている統計の平均額を、そのまま永住許可の最低年収と読み替えることはできません。入管庁は意見募集結果で、年収水準等の具体的な額を公表することは予定していないと回答しています。

 

統計を探せば合格点が分かるわけではない

家計調査や国民生活基礎調査には、世帯の種類、人数、対象年などの異なる数値が存在します。原文の表現に近い数値を見つけても、それが審査に用いられる算定方法だと確認できなければ、「独身は○万円、家族3人は○万円」と断定できません。平均と中央値も別の指標です。

実務では、具体額が公開されていないことを説明したうえで、提出資料の客観性と継続性を高めます。不明な基準を架空の数字で埋めるよりも、申請者の収入がどのように維持されるのかを正確に示す方が重要です。

 

過去年収と現在の年収見込みをつなげる

課税証明書は、通常、前年の所得を反映します。最近の昇給が反映されていない場合は、雇用条件変更通知、給与明細、勤務先の説明などで現在の状況を補います。ただし、月給が一度増えたことから、過去の年収まで高かったように書くことはできません。

「昨年の実績」「現在の月給」「これからの年間見込み」をそれぞれ区別し、変更日と根拠を示します。原文は継続して水準に達しているかを考慮するとしているため、申請直前の昇給だけで十分と保証することもできません。継続性の評価期間について一律の公開数値を作ることは避けます。

 

売上や上限報酬をそのまま生活収入にしない

個人事業主の売上には経費が含まれます。売上が高額でも、生活を支える所得の説明には確定申告書や必要経費の確認が欠かせません。会社の売上と、役員本人の報酬も別です。

歩合給、業績賞与、業務委託報酬では、契約上の最大額と、確保できる見込み額を分けます。将来の取引が未確定なら、口頭の期待だけで年間収入に算入せず、既存の受注、継続契約、入金実績、確定した発注予定を組み合わせます。二つの契約が同じ案件の対価を示している場合は、二重計上しないよう照合します。

 

不許可後は改善の中身を確認する

収入に関係する不許可を受けた場合、理由が単なる金額不足なのか、証明不足なのか、世帯人数や合算対象の問題なのかを確認します。たとえば賞与を確定収入として説明したことが問題なら、給与明細の枚数を増やすだけでは解決しません。報酬の保証範囲と実績を改めて説明します。

貯金が増えた場合も、それだけで収入に関する継続性の論点が消えるとは限りません。年金受給見込額の不足を補う金融資産の規定と、現在の世帯年収を評価する規定は別です。どの問題にどの資料が対応するかを明確にします。

 

今後の運用を見据えた準備

全国一律の水準で判断するという入管庁の回答もあるため、家賃が安い地域に住むことだけで年収水準が下がると期待するのは適切ではありません。生活費や住居費の説明は総合判断の資料として整理しつつ、公開されていない金額基準に代わるものとは位置付けないことが大切です。

Q 年収が日本の平均以上なら許可されますか。

A 収入だけで許否は決まりません。どの統計を比較基準とするかも含め、公開情報だけから合格額を確定することはできません。

Q 高度専門職の年収ポイントが高ければ十分ですか。

A 高度人材ポイントと永住の世帯年収評価は別の確認です。ポイントを満たしても、永住の他の要件が免除されるわけではありません。

 

参照公的資料

出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(2026年10月1日改定)/参照箇所:第2の4(1)(2) 第6

https://www.moj.go.jp/isa/10_00279.html

e-Gov「永住許可に関するガイドライン等改定案」意見募集結果・回答(2026年10月1日)/参照箇所:意見番号17 33 34 38

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000321729

国税庁「オンラインでの納税証明書の請求」案内

https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/topics/nozeishomei_online/index.htm

 

関連記事

既存記事:2026年10月1日改定の永住許可ガイドライン総合案内

家族滞在の収入は合算できるか 永住申請の世帯年収を組み直す方法

永住申請で将来の年金をどう示すか 加入記録と補填資産の準備

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

090-2659-5170

<受付時間>
平日9:00~20:00/土曜・日曜・祝日9:00~20:00

フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。

新着情報・お知らせ

毎日更新中
ブログ・解説記事等
2026/10/23
「特集記事」を更新しました
2026/08/17
「報酬額一覧」を全面改訂いたしました
2026/08/28
「書籍」を出版いたしまいした。

行政書士鈴木茂事務所

住所

〒156-0041
東京都世田谷区大原1-22-16

アクセス

下北沢駅東口から徒歩10分
笹塚駅改札口から徒歩10分

受付時間

平日9:00~20:00
土曜・日曜・祝日9:00~20:00

定休日

なし