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在留特別許可歴がある方は永住の短縮特例を使えるか 配偶者・高度人材の再申請前に確認すること
 
現在は日本人の配偶者として生活している方や、高度人材の点数が高い方でも、過去に受けた許可の種類によっては、永住の在留年数の短縮特例を利用できない場合があります。2026年10月1日改定の永住ガイドライン第3注5は、この点を明示しています。現在の在留カードだけを見て申請時期を決めないことが大切です。
 
注5が対象にしている許可を特定する
注5は、在留特別許可を受けて在留することとなった方と、上陸拒否事由に該当しながら上陸特別許可を受けて在留することとなった方について、第3の在留年数の特例を適用しないとしています。その許可後、引き続き10年以上日本に在留することを求める内容です。
在留資格の変更許可や期間更新許可を受けたというだけで、この注記の対象になるわけではありません。「特別」という言葉の印象で分類せず、過去の通知書、処分日、根拠条文を確認します。事情を説明した申請が許可されたことと、入管法上の在留特別許可を受けたことは区別します。
 
配偶者や高度人材の条件に先立つ確認
日本人の配偶者の在留年数の特例、高度人材の点数による特例などは、注5の適用を確認した上で検討します。婚姻期間が長い、80点以上ある、といった現在の事情だけで短縮経路を選ぶと、申請の前提がずれる可能性があります。
この注記は在留年数についてのものです。10年経過しただけで他の永住要件が免除されるという内容ではありません。公的義務、現在の在留状況、適用される収入等の要件も別に確認します。また、通常の在留資格の変更・更新の判断を、永住の注記だけで説明することはできません。
 
不許可後の再申請では許可の履歴を一本にする
仮に、配偶者の短縮特例を前提に申請した後で、過去の在留特別許可が問題になった場合、婚姻資料を増やすだけでは起算点の問題は解消しません。最初の許可、更新、変更、海外渡航を時系列に並べ、何を起点に連続在留を計算するかを確認します。
手元に通知書がない場合は、当時の代理人の控えや本人の所持資料を探します。それでも確認できなければ、申請先への相談や、取得できる自己情報の範囲を検討します。記憶だけで「通常の変更だった」と断定して申請書を作り直すことは避けます。過去の在留経歴を省略して提出する対応も適切ではありません。
 
2027年4月前後で判断の枠組みを分ける
新ガイドライン全体は原則として2027年4月1日以降の申請に適用されます。注5があるからといって、従来受理されたすべての申請をこの注記で一律に処理する、と読み替えることはできません。すでに審査中の方は受付日と適用されるガイドラインを確定し、再申請する方は再申請日の基準で確認します。
今後は、短縮経路を主張する案件で過去の特別許可の有無を確認する場面が増える可能性があります。これは注記を踏まえた予測です。過去の許可を一つずつ説明できるようにしておくことが、追加資料への備えになります。
 
相談前に確かめたい三つのこと
第一に、受けた処分の正式名称と日付。第二に、その後の日本での在留と出国の履歴。第三に、今回利用しようとしている短縮特例です。この三つが揃えば、先に在留年数を確認すべき案件か、その他の改善資料の準備を進められる案件かを整理できます。
 
Q 不許可後に高度専門職へ変更すれば、注5を避けられますか。
A 現在の在留資格を変更するだけで、過去の許可に関する注記が消えるという規定ではありません。許可歴と適用時期を確認する必要があります。
 
参照公的資料
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(2026年10月1日改定)/参照箇所:第3注5 第6
https://www.moj.go.jp/isa/10_00279.html
出入国管理及び難民認定法/参照箇所:第50条 第12条
https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319
 
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既存記事:2026年10月1日改定の永住許可ガイドライン総合案内
配偶者からの永住が不許可になった後 婚姻5年と在留3年をどう確認するか
みなし高度の永住申請は2時点の点数だけで足りるか 継続維持を立証する方法

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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