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配偶者からの永住が不許可になった後 婚姻5年と在留3年をどう確認するか

 

日本人、永住者、特別永住者の配偶者が、2027年4月1日以降に永住申請をする場合、原則10年在留の特例は、実体を伴った婚姻生活が5年以上継続し、日本に引き続き3年以上在留していることへ変わります。前回の申請が旧基準だった方でも、再申請日によって扱いが変わる点に注意が必要です。

 

結婚から5年と日本生活3年は別々に数える

海外で夫婦として暮らした期間は、婚姻生活の継続の説明に関係します。一方、日本に継続して在留した期間とは分けて確認します。たとえば実体ある婚姻生活が6年でも、日本での継続在留が2年なら、新しい配偶者特例の期間を満たすと説明することはできません。

また、結婚証明書上の年数だけで婚姻実体が証明されるわけではありません。同居、海外赴任による別居、生活費の分担、交流の経過を時系列で整理します。再婚の場合には現在の配偶者との婚姻関係を確認し、前婚の期間を当然に合算しないことが必要です。

 

旧申請で不許可なら新しい再申請日を確認する

2027年3月までに提出した申請で、旧ガイドラインの婚姻3年・日本在留1年の特例を用いたとしても、4月以降の再申請に旧条件が自動的に引き継がれるわけではありません。たとえば前回の不許可原因が書類不足であっても、その不足を直した時点で新しい期間条件が満たされていない可能性があります。

これは一律に婚姻5年になるまで申請できないという意味でもありません。一般の10年在留や、他の特例に該当する可能性がある場合は別に検討します。どの根拠で永住を申請するかを明確にし、複数の条件を混ぜて説明しないことが重要です。

 

独立生計要件の免除は残っている

入管法のただし書により、日本人等の配偶者又は子は、素行善良要件と独立生計要件への適合を要しない扱いです。新ガイドラインも、この法律上の免除を記載しています。したがって、一般の就労者と全く同じ年収条件が必須になったと説明することはできません。

しかし国益要件の判断は別です。原文第2の5(7)は、世帯が現に公共の負担となっている、又はそのおそれが現実的な状況にあり、その状況に至った特段の事情が認められない場合には、消極評価することがあるとしています。家族単位の在留の安定や、人道的な配慮を重視して総合判断する記載もあります。

「配偶者は生計免除だから収入資料不要」とする説明も、「収入が低い配偶者は必ず不許可」とする説明も正確ではありません。

 

特段の事情は具体的な経過で示す

病気や育児などで一時的に収入が減った場合は、原因、期間、現在の回復状況、家族の支援内容を資料で示します。医療資料、復職に関する通知、雇用条件、実際の生活費など、説明に必要な範囲を整理します。事情があることだけで許可が保証されるものではありませんが、原文が総合判断を予定している以上、年収額だけの説明に限定しないことが大切です。

実子等の特例も、継続在留1年から3年へ変わる記載があります。夫婦の期間が満たされていても、子どもの申請を同じ計算で進めず、子自身の在留歴と身分を確認します。

 

よくある質問

Q 日本人の配偶者等の更新にも婚姻5年が必要になりますか。

A この改定は永住許可の特例の話です。配偶者の在留期間更新に、永住の婚姻5年をそのまま適用するものではありません。

Q 2027年3月に申請して4月以降に結果が出たら、新しい婚姻期間ですか。

A 原則の適用は申請日で区分されます。ただし収入・公共負担には別の前倒し適用があります。

 

参照公的資料

出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(2026年10月1日改定)/参照箇所:第2の2 第2の5(7) 第3の1 第6

https://www.moj.go.jp/isa/10_00279.html

出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(2026年2月24日改訂版の参照先)

https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyukan_nyukan50.html

e-Gov「永住許可に関するガイドライン等改定案」意見募集結果・回答(2026年10月1日)/参照箇所:意見番号39 63から65

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000321729

 

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【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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