家族滞在が不許可になったとき――扶養関係と生活費を組み直す

家族滞在は、扶養を受ける配偶者や子が日本で生活するための在留資格です。婚姻・親子関係の証明に加え、扶養者が安定して在留し、家族の生活費を負担できるかが重要になります。再申請では、結婚証明書や出生証明書を増やすだけでなく、扶養の実態と生活計画を具体化します。

 

扶養者の在留資格と活動を確認する

扶養者が現在の在留資格に沿った活動を行っているか、更新申請中か、転職・休学・休職がないかを確認します。扶養者自身の在留が不安定な場合、家族の呼び寄せにも影響することがあります。

 

収入と世帯人数を同じ表で見る

給与額だけでなく、扶養者本人、既に日本にいる家族、新たに呼ぶ家族の人数、家賃、学費、送金、借入返済を整理します。留学生が扶養者の場合は、学費、奨学金、預貯金、資格外活動収入、親族からの送金を区別します。

 

別居期間と扶養実績を説明する

長期間海外で別居している場合、これまでどのように生活費・学費を負担してきたか、なぜ今呼び寄せるのかを説明します。送金記録がない場合は、現金手渡しや親族負担などの事実を、可能な資料とともに記載します。

 

日本での住居と教育を具体化する

現在の住居に家族が同居できるか、賃貸契約上問題がないか、子の学校や保育、配偶者の日本語学習などを検討します。詳細な計画がすべて確定している必要はありませんが、生活開始の現実性を示します。

 

再申請で整理する事項

● 婚姻・出生・親子関係の証明

● 扶養者の在留資格・在職・在学

● 収入・資産・学費・家賃

● 過去の送金・扶養実績

● 来日後の住居・教育・生活計画

 

よくある質問

Q 年収が低いと家族滞在は申請できませんか。

A 一律の年収だけで決まるものではありません。世帯人数、住居費、資産、奨学金、支援などを含めて、継続的に扶養できるかを説明します。

Q 配偶者が日本で働く予定を収入にできますか。

A 家族滞在は扶養を受けることを前提とする資格です。資格外活動許可による就労は可能な場合がありますが、将来の不確定な収入だけに依存した扶養計画は慎重に検討します。

 

まとめ

家族滞在の再申請では、身分関係と生計を別々に確認し、最後に日本での生活計画としてつなぎます。扶養者自身の在留、世帯全体の収支、過去の扶養実績を資料で示すことが大切です。

ご相談にあたって 申請の見通しは、在留歴、活動内容、雇用・家族関係、提出済み資料などによって変わります。早い段階で事実関係と資料を整理しておくと、必要な対応を検討しやすくなります。

 

主な公的資料

・出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00058.html

・出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-2.html

※本記事は一般的な制度説明です。個別案件の許否を保証するものではなく、申請時には最新の法令・公表資料・管轄官署の案内をご確認ください。

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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