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難民不許可のあとに定住者へ変更できるケース――人道的な定着性の立証
過去に難民認定申請を行い不許可となった方が、家族関係その他の事情に基づく在留資格を検討する場合があります。これまでの申請内容、現在の在留状況、退去強制手続の有無を確認し、新しい申請との整合性を整理する必要があります。
改正入管法により、3回目以降の難民認定申請等では送還停止効が適用されない場合があります。不許可後の手続や収容・送還の取扱いは個別事情によって異なるため、通知内容と現在の手続段階を早急に確認してください。
難民認定が認められなかった場合でも、日本人配偶者や子との家族関係、日本での生活実態などを理由に、定住者その他の在留資格を検討できる場合があります。ただし、難民申請中に長く在留したことや家族がいることだけで変更が認められるわけではありません。過去の申請内容との整合性を確認し、現在の事情を客観的資料で説明する必要があります。
1. 難民認定申請とは別の在留資格を検討する際の確認事項
難民認定申請後に別の在留資格へ変更する場合は、過去の申請内容と現在の変更理由に矛盾がないか、慎重に確認されます。家族関係、在留経緯、生計状況などを正確に整理してください。
難民認定申請後に定住者その他の在留資格を検討する場合は、難民申請の経緯だけでなく、日本人配偶者や子との家族関係、日本での生活実態、生計、法令遵守の状況などが個別に確認されます。人道上の事情を主張する場合は、家族関係や子の利益に関する客観的資料を提出し、過去の申請内容との整合性を保つことが重要です。
2. 家族関係・生活実態を説明する主な資料
難民不許可の通知(ハガキや書面)が手元に届いたその時点から、出国準備の期間が始まります。ただちに一般のビザ申請とは次元の異なる、以下の「生々しい人間の生活の証拠の束」を構築して入管の最上層(本庁の裁量審査部門)へ提示する実務を行います。
真正なる「婚姻生活・家族の結合」の十分なる可視化
日本人または永住者の配偶者との婚姻に基づく在留資格を検討する場合は、婚姻が成立した時期、交際経緯、同居、連絡・往来、生活費の負担などを資料で説明します。大量のチャット履歴や第三者の嘆願書が必須というわけではありません。
日本の公立学校に通う「実子の教育・監護実態」の提示
未成年の子が日本の保育園や学校に通っている場合、在学証明書、成績表、学校生活の記録などは、日本での生活実態や定着状況を示す資料となり得ます。提出する場合は、子の年齢、使用言語、教育環境、転居・出国による影響などを、子のプライバシーにも配慮しながら説明します。
難民特定活動中の「住民税・社会保険の『十分なる丁寧な納税実績』」
難民認定申請中の在留歴から他の在留資格を検討する場合は、これまでの就労、納税、社会保険の加入状況、家族関係、現在の手続状況などが確認されます。課税・納税証明書、年金・健康保険の記録、在職証明書など、適法な生活実態を示す資料を整理してください。
3. 手続きの工程管理:3回目の難民申請を出す前に「身分ビザへの変更」を提出する
改正入管法の実務運用において、特に注意が必要なアクションは、2回目の難民不許可が届いた後に、焦って専門家の助言を仰がずに、再び同じような理由で「3回目の難民認定申請書」を入管の窓口へ提出してしまうことです。
難民認定申請を複数回行う場合、送還停止の取扱いは申請回数や提出資料によって異なるため、現在の法令と個別事情を確認する必要があります。家族関係や日本での生活実態を理由に別の在留資格を検討する場合は、難民認定申請とは別の要件を満たす必要があります。現在の在留期間が残っているうちに、過去の申請内容との整合性を確認し、申請可能な在留資格があるかを慎重に検討してください。
よくある質問と実務回答
不許可理由の確認時点で適法な在留期間が残っている場合でも、窓口での対応やその後の手続は個別事情によって異なります。すでに在留期限を過ぎている場合は、収容を含む退去強制手続が関係する可能性があります。行政書士の同行だけで収容を防ぐことは保証できないため、現在の在留状況を正確に確認し、必要に応じて弁護士を含む専門家へ早めに相談してください。
定住者への変更が認められた場合、原則として在留資格上の職種・労働時間の制限はありません。ただし、労働法令や許認可、資格が必要な業務の規制は適用されます。具体的な就労可否は在留カードの就労制限欄等を確認してください。
難民認定申請中の方が日本人の配偶者等その他の在留資格への変更を希望する場合、申請の受理や審査方法は、現在の在留資格、退去強制手続の有無、申請内容などによって異なります。窓口で説明を受けた場合は、理由を確認し、必要に応じて書面での案内を求めます。行政手続法だけを根拠に、すべての変更申請が必ず受理されると一律に考えることはできません。専門家に相談し、適法な申請方法を検討してください。
行政書士鈴木茂事務所からのメッセージ
個別事情に応じて必要資料と手続を確認し、必要に応じて専門家へご相談ください。
難民認定申請が不許可となった後に、定住者その他の在留資格への変更を検討する場合は、難民該当性とは別に、現在の家族関係、日本での生活実態、在留経緯、生計状況などを整理する必要があります。過去の主張と新しい申請内容に矛盾が生じないよう、不許可通知やこれまでの申請資料を確認したうえで、現在の事情を客観的資料に基づいて説明することが重要です。当事務所では、適用可能な在留資格の有無を慎重に確認し、申請の見通しや必要資料を分かりやすくご案内します。
• 公的リファレンス(ホームページ掲載用公的リファレンス):
o 出入国在留管理庁:出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律の施行について(改正入管法・難民乱用防止策の公式指針案内) https://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/kanri_kaisei_00001.html
o 出入国在留管理庁:在留資格変更許可申請(定住者・告示外人道配慮定住)の手続き概要 https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-2.html
o 行政手続法第7条(申請の審査及び窓口における補正・受理義務に関する慎重な基本法文規定)
【この記事の執筆・監修者】
申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。
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