〒156-0041 東京都世田谷区大原1-22-16
受付時間 | 平日9:00~20:00 土曜・日曜・祝日9:00~20:00 |
|---|
アクセス | 下北沢駅東口から徒歩10分 笹塚駅改札口から徒歩10分 |
|---|
転職を繰り返した人の永住申請――回数よりも説明すべき「空白」と「一貫性」
転職回数が多い場合、永住審査で生活の安定性にどのような影響があるか、という相談があります。
一般論としては、「単に転職の回数が多いということだけを理由に、永住が不許可になるという法律上の明確な基準(ハッキリとした不許可事由)は存在しない」が実務上の真実です。現代の日本社会において、キャリアアップのための転職は一般的であり、入管の審査官もその社会的背景を十分に理解しています。
転職回数そのものではなく、職種の一貫性、雇用の継続性、収入の推移、納税・社会保険、必要な届出などが確認されます。本記事では、転職歴を時系列で整理する方法を解説します。
1. 確認しておきたい点:「社会保険の空白期間」
転職を繰り返している場合は、退職から次の会社への入社までの期間に、住民税、国民年金、国民健康保険などの手続や納付に漏れがないかを確認することが重要です。無職期間そのものだけでなく、その間の公的義務の履行状況が審査で確認されることがあります。
前職の厚生年金や会社の健康保険から脱退した後、次の会社の厚生年金に加入するまでの間、あなたは個人として「国民年金」と「国民健康保険」に加入し、自ら保険料を期日通りに納める法的義務が生じています。「すぐ次の会社が決まるから」「手続きが面倒だったから」と、この空白期間の国民年金を未納のまま放置したり、新しい会社に入った後に慌ててまとめて支払ったりしていると、その「納期限(毎月末日)を守らなかった」という不利に評価され得る履歴が、公的記録に月単位で一生残ります。永住審査は直近公表ガイドラインに基づき「過去数年間の対象期間の納付期限の遵守状況を確認する」という慎重な確認を行うため、この空白の管理ミスが原因で不許可になるケースがあります。
2. 法律上の義務:「所属機関に関する届出」の履行状況
就労ビザ(技人国など)を持つ外国人が転職をした場合、「契約が終了した日」および「新たな契約を締結した日」から、それぞれ14日以内に入国管理局へ届け出を出さなければならないと、入管法第19条の16第2号に慎重に定められています。
転職に伴う所属機関の届出について、提出時期や未提出の履歴が確認される場合があります。遅れや未提出に気付いた場合は、速やかに届出を行い、必要に応じて経緯を説明してください。1回の遅れだけで永住の許否が一律に決まるわけではありません。
3. 生計要件の核心:「キャリアの一貫性」と現在の会社の「定着性」
同業種でのキャリアアップにより収入や専門性が向上している場合は、生計の安定性を説明する資料となります。雇用契約書、課税証明書、職務経歴書等で、転職理由と収入の推移を示してください。
逆に、「半年前は貿易事務、今は飲食店のマーケティング、その前は英語の講師」というように、職種に一貫性がなく、転職のたびに基本給が下がっているような場合は、「生活基盤が不安定(いつまた辞めるか分からない)」と判断され不許可となる可能性があります。実務上は、「最後に転職した現在の会社において、少なくとも『1年以上(できれば3年以上)』継続して勤務し、直近の住民税の納税実績が会社からの天引き(特別徴収)として安定している状態」を作り出してから、永住の申請手続を行うのが比較的安全性の高い対応です。
よくある質問と実務回答
過去の転職の際、次の会社に入るまで「1ヶ月間」の無職期間がありました。その月の国民年金を払い忘れていたことに今気づきました。今から役所に行ってまとめて払えば、永住申請に間に合いますか?
年金等の未納がある場合は、まず現在可能な納付や手続を行います。納期限後に納付した履歴が永住審査でどのように評価されるかは個別事情によって異なり、「何年間待てばよい」という一律の基準は公表されていません。適正な納付状況を継続し、申請時期を慎重に検討してください。
転職回数が4回ありますが、入管への「所属機関の届出(14日以内)」を過去に2回ほど出し忘れていました。永住申請の理由書でどのように言い訳をすれば許してもらえますか?
所属機関に関する届出を怠っていた場合は、事実を隠さず、届出が遅れた経緯と現在の改善状況を説明します。遅れてでも必要な届出を行い、今後は期限内に手続を行うための管理方法を示すことが重要です。
転職後1年未満であっても永住申請が一律に認められないわけではありません。現在の雇用条件、試用期間、収入、納税、これまでの職歴などを踏まえ、安定性を説明できる資料が揃っているか確認します。待つ期間に一律の基準はないため、個別に申請時期を検討してください。
行政書士鈴木茂事務所からのメッセージ
転職回数が多いことだけで、永住申請が直ちに不利になるわけではありません。各転職の理由、職種の一貫性、収入の推移、現在の雇用の安定性などを資料で説明することが重要です。
転職回数だけで永住の許否が決まるわけではありません。各転職の理由、職歴の連続性、所属機関に関する届出、納税・社会保険の状況を時系列で確認し、必要に応じて補足説明書を作成します。当事務所では、職歴と公的資料の整合性を確認し、申請内容が分かりやすく伝わるよう支援します。
• 公的リファレンス・参照一次情報:
o 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(生計要件・素行要件の審査基準)」
o 入国管理及び難民認定法第19条の16第2号(中長期在留者の届出義務に関する条文)
o 厚生労働省「地方労働局における外国人雇用管理記録等との情報照会実務要領」
【この記事の執筆・監修者】
申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。
お電話でのお問合せ・相談予約
<受付時間>
平日9:00~20:00/土曜・日曜・祝日9:00~20:00
フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。
〒156-0041
東京都世田谷区大原1-22-16
下北沢駅東口から徒歩10分
笹塚駅改札口から徒歩10分
平日9:00~20:00
土曜・日曜・祝日9:00~20:00
なし