2026年10月予定・在留許可手数料改定案|更新1万円〜7万5,000円、永住20万円

在留資格の変更・更新手数料を、許可された在留期間に応じて変える。永住許可は20万円にする。2026年7月に公表された政令案は、これまでの一律に近い料金体系を大きく変える内容です。パブリックコメントは8月3日に終了しましたが、8月6日時点では最終公布を確認できていないため、本記事では「案」として解説します。

 

改定案の金額

在留資格変更許可・在留期間更新許可について、許可される期間別の案は次のとおりです。

3か月以下:1万円

3か月超6か月以下:窓口1万8,000円、オンライン1万5,000円

6か月超1年未満:窓口2万5,000円、オンライン2万1,000円

1年:窓口3万3,000円、オンライン2万7,000円

1年超3年未満:窓口4万8,000円、オンライン4万2,000円

3年以上5年未満:窓口6万4,000円、オンライン5万6,000円

5年以上:窓口7万5,000円、オンライン6万5,000円

永住許可は窓口20万円です。永住許可は現在オンライン申請の対象ではありません。

【重要】手数料は申請時ではなく、許可時に納付するのが基本です。申請人が希望した期間ではなく、実際に許可された期間によって金額が決まる案です。

 

オンライン申請との差が拡大

オンライン申請は、窓口申請より3,000円から1万円低く設定されています。オンライン利用促進と窓口混雑緩和が目的です。ただし、オンライン申請には利用者登録、電子証明書、資料の電子化、許可後の受領手続が必要です。特定在留カードを希望する場合は当面オンライン申請に対応していないため、手数料だけで方法を選べないケースもあります。

 

減額・免除の対象案

生活保護法上の要保護者に準ずる程度に生活が困窮し、難民・補完的保護対象者など人道上の配慮が必要な者について、変更・更新は1万円まで、永住は2万円まで減額できる案です。外交・公用等の一定のケースには免除が予定されています。

減額は一般的な低所得者全体を対象とするものではありません。別途公表された減額対象者ガイドライン案の類型と証明資料を確認する必要があります。

 

家族4人の更新では負担が大きい

仮に家族4人全員に3年が許可され、窓口で更新した場合、現行の6,000円×4人から、案では6万4,000円×4人へ大幅に増える可能性があります。扶養家族が多い世帯や、企業が家族分も負担している場合は、更新時期に合わせた予算化が必要です。

また、行政書士へ依頼する場合、法定手数料は報酬とは別に発生します。見積書には、許可期間によって変動する費用であることを明記した方が親切です。

 

施行日前後の申請はどうなるか

政令案は2026年10月1日施行を予定していますが、どの時点を基準に新料金が適用されるかは、最終政令・施行通知を確認する必要があります。申請日、許可日、受領日を安易に想定して申請を急がせるべきではありません。

 

【実務メモ】期限に余裕がある場合でも、料金だけを理由に極端に早く申請すると、受付期間外になることがあります。更新申請は原則として在留期限のおおむね3か月前からです。

 

よくある質問

Q:5年を希望して3年が許可された場合はいくらですか。

A:案では実際に決定された3年の区分、つまり「3年以上5年未満」の額になると読めます。最終の納付案内に従ってください。

Q:不許可でも20万円を払いますか。

A:現行と同様に許可時手数料として設計されています。不許可時の納付は通常ありませんが、最終制度を確認してください。

 

申請の質を落とさず、方法を選ぶ

手数料が高くなるほど、一度の申請で事実関係を正確に伝える重要性が増します。当事務所では、窓口・オンラインの利便性、特定在留カードの希望、家族同時申請、会社の費用負担を踏まえ、申請方法と必要費用を事前に整理します。

 

情報元・参照URL

e-Gov「出入国管理及び難民認定法施行令等の改正案」:https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&Mode=0&id=315000136(2026年7月3日公示・8月3日締切)

出入国在留管理庁「政令案等のパブリックコメントQ&A」:https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/10_00001.html(金額・減額の考え方)

e-Gov「在留許可手数料の減額対象者ガイドライン案」:https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&Mode=0&id=315000137(減額類型は案)

 

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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