事例紹介

当事務所が今までに手がけた事例をご紹介いたします。

他事務所で不許可に…「永住許可の再申請」でリカバリーを成功!

渋谷区のKさま(再申請・永住許可申請)

他事務所で不許可に…「永住許可の再申請」でリカバリーを成功させる戦略と実例

「依頼していた行政書士からの突然の連絡。『残念ですが、今回は不許可でした』……」

長年日本に住み、真面目に働き、ようやく条件を満たしたと思って専門家に依頼した永住許可申請。それが不許可になってしまった時のショックと絶望感は、計り知れないものがあります。「今の仕事や生活はどうなってしまうのか」「もう一生、日本で永住権を取ることはできないのではないか」と、夜も眠れないほどの不安を抱えている方も少なくありません。

出入国在留管理庁が公表している「永住許可に関するガイドライン」をはじめ、永住審査の基準は年々厳格化しています。しかし、一度の不許可で、永住への道が完全に閉ざされるわけではありません。

本記事では、当事務所が実際に受任し、他事務所での不許可からリカバリー(再申請)を成功させた実例を交えながら、永住ビザ再申請で許可を勝ち取るための具体的な戦略を解説いたします。

永住審査における公的基準と「不許可」になる主な要因

出入国在留管理庁の「永住許可に関するガイドライン」において、法律上の要件は大きく以下の3点に定められています。

1. 素行が善良であること(素行善良要件)

法律を遵守し、日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいることが求められます。前科や交通違反の履歴(罰金刑など)がある場合は、この要件を満たしていないと判断されます。

2. 独立の生計を営むことができる資産又は技能を有すること(独立生計要件)

日常生活において公共の負担にならず、世帯単位で見て将来にわたり安定した生活が見込まれることが必要です。

3. その者の永住が日本国の利益に合すると認められること(国益適合要件)

納税、年金、医療保険などの公的義務を適正に履行していることや、最長期間の在留資格(3年や5年)を持っていることなどが厳格に審査されます。

他事務所やご自身での申請で不許可になるケースの多くは、これらの公的要件に対して「法令に基づく待機期間の計算間違い」や「立証資料の欠如」が発生していることが原因です。

【実録・解決事例】他事務所の不許可案件から、1年7ヶ月越しの永住許可獲得

実際に当事務所で受任し、絶望的な不許可状態から見事に永住許可を勝ち取った韓国籍のAさんの事例をご紹介します。この事例は、入管へ不許可理由を一緒に聞きに行くことすらできなかった状態からのリカバリー成功例です。

ご相談時の状況(他事務所での不許可)

申請者: 韓国籍の女性(日本人の配偶者)

在留資格: 「技術・人文知識・国際業務」(在留期間5年)

不許可の背景: 約5年前に、スピード違反により「免許停止」および「罰金刑」を受けていました。当時依頼した別の行政書士が、この罰金刑からの経過期間を正確に見極めないまま無謀にも永住申請を行い、結果として当然のように「不許可」となってしまいました。

Aさんは、入国管理局から直接結果の通知を受け取ったわけではなく、当時の担当行政書士からの連絡で初めて不許可の事実を知らされました。そのため、不許可理由の詳細な聴取もできていない状態で、当事務所にご相談に来られました。

リカバリー(再申請)への戦略と実行

日本の刑法(第34条の2)において、罰金以上の刑の言い渡しを受けた場合、その執行を終わり(罰金を納付し)、その後罰金以上の刑に処せられないで「5年」を経過したときは、刑の言い渡しの効力が消滅するとされています。永住審査における素行善良要件も、この法的基準がベースとなります。

当事務所は以下の戦略で再申請(リカバリー)の準備を進めました。

「5年」の起算点を正確に見極める確実なスケジューリング:

多くの方が誤解されていますが、この5年の待機期間の起算点は「交通違反をした日」ではありません。「罰金を納付した日(刑の執行を終わった日)」から計算されます。前任の担当者はこの起算点を誤認し、待機期間が完全に経過する前に申請してしまった可能性が高かったのです。当事務所では、当時の罰金納付の記録や運転記録証明書を徹底的に精査し、確実に5年が経過する日を割り出し、法的に素行要件がクリアになるタイミングで満を持して再申請を行いました。

客観的な改善証明としての「マナー講習」の活用:

単に時間が過ぎたことを主張し、理由書に「反省しています」と記述するだけでは、審査官を納得させるには不十分です。過去の違反を深く悔い改めていることを行動で示すため、Aさんには自動車運転に関する「マナー講習(安全運転講習)」を自発的に受講していただきました。そして、その「修了証」を反省文に添えて提出することで、二度と同じ過ちを繰り返さないという強い決意を、極めて説得力のある客観的資料として立証したのです。

ご夫婦の強力な協力体制と安定した在留状況の証明:

Aさんは一つの会社で継続して勤務しており(転職なし)、ご自身の年収も安定していました。さらに、このリカバリー申請において非常に大きな推進力となったのが、日本人のご主人の全面的な協力体制です。ご主人には身元保証人としてのご署名だけでなく、世帯としての今後の生活設計(ライフプラン)の策定にも積極的に関与していただき、世帯全体での盤石な経済基盤をアピールしました。ご夫婦揃っての納税状況や年金・健康保険の支払いも完璧であったため、これらの「過去のマイナス要素を補って余りある、現在の圧倒的なプラスの安定性」を漏れなく立証資料として束ねました。

結果:1年7ヶ月の長期審査を経て「永住許可」を取得!

罰金刑の履歴がある再申請ということもあり、入管の審査は極めて慎重に行われました。審査期間は「1年7ヶ月」という非常に長い期間に及びましたが、追加書類の要請等にも的確に対応し続けた結果、見事に「永住許可」を取得することができました。

不許可からのリカバリーを成功させる3つの鉄則

Aさんの事例が示すように、不許可からのリカバリーは「とりあえずもう一度書類を出せばいい」というものではありません。以下の鉄則を守ることが成功への絶対条件となります。

鉄則 実行する内容と実務上のポイント

鉄則1:法的待機期間の厳守と起算点の確認 交通違反(罰金刑)や税金・年金の未納などがあった場合、法令やガイドラインに照らし合わせて「いつになれば審査の土俵に立てるのか」を正確に算出し、その期間を必ず待つ必要があります。起算点を1日でも間違えれば不許可に直結します。

鉄則2:行動を伴う客観的な反省の証明 理由書に「反省しています」と書くだけでは不十分です。マナー講習の受講証明や、税金の自動引き落とし設定への変更記録など、二度と同じ過ちを繰り返さない仕組みを作ったことを「公的な書類や客観的証拠」で証明します。

鉄則3:その他の要件の完璧な維持と家族の協力 待機期間中や審査期間中に、転職で年収が下がったり、新たな交通違反を起こしたり、税金の支払いが遅れたりすればすべてが水の泡になります。現在の安定した状況を維持し続け、配偶者等の家族の協力姿勢も書面でアピールすることが必須です。

永住再申請に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 永住申請が不許可になると、現在持っているビザ(在留資格)は取り消されてしまいますか?

A. 永住申請が不許可になっても、現在お持ちの在留資格(今回のケースでは「技術・人文知識・国際業務」の5年)がただちに取り消されることはありません。お持ちのビザの在留期限までは、今まで通り日本で働き、生活することが可能です。

Q2. 他の行政書士に依頼して不許可になった案件でも、受任してもらえますか?

A. もちろんです。Aさんの事例のように、以前の担当者が要件や待機期間を把握しきれずに無謀な申請を行い、不許可になってしまったケースのご相談は多数寄せられています。状況を法的な観点から冷静に分析し、適切なリカバリープランをご提案いたします。

Q3. 不許可の理由を入管に聞きに行けなかった(または聞いていない)のですが、再申請は可能ですか?

A. 可能です。入管での理由聴取は今後の対策を立てる上で非常に有益ですが、ご自身の過去の履歴(違反歴、転職歴、納税状況等)を正確に洗い出すことで、不許可の致命的な原因を特定することは十分に可能です。

おわりに:不許可通知は「終わりのサイン」ではありません

「不許可」という結果は、確かに心が折れそうになる出来事です。しかし、法令とガイドラインに基づき、適切な期間を置き、客観的な資料をもって正しい手順を踏めば、必ず永住への道は拓けます。

 

世田谷区大原にある行政書士 鈴木事務所では、公的機関の基準を厳格に遵守した上で、リカバリー(再申請)に向けた緻密な戦略を立案いたします。一人で悩み、インターネットの不確かな情報に振り回される前に、まずは当事務所にご相談ください。お客様の状況に寄り添い、共に最善の解決策を見つけ出し、最後まで伴走いたします。

 

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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