在留期間3年でも永住許可申請できる?5年でないと難しいケースとの違い

在留カードの在留期間が3年でも永住許可申請できるのか、5年でないと難しいのか、という相談は非常に多くあります。以前から実務上重要な論点でしたが、令和8年2月に永住許可に関するガイドラインが改訂され、今後の申請時期判断ではさらに注意が必要になりました。

永住許可申請では、現在有している在留資格について最長の在留期間をもって在留していることが重要な要件の一つです。これまで3年の在留期間でも一定の取扱いがありましたが、経過措置の期限を意識して準備する必要があります。

 

結論

令和9年3月31日までの間は、在留期間3年を有する場合にも最長の在留期間を有するものとして取り扱われる経過措置があります。ただし、その後は原則として各在留資格の最長在留期間が求められる方向になるため、3年の方は申請時期と更新時期を早めに確認すべきです。

 

この記事で分かること

このテーマが永住許可申請で問題になる理由

申請前に確認すべき資料と時系列の整理方法

不安材料がある場合の理由書・説明書の組み立て方

追加資料や不許可リスクを抑えるための実務上の注意点

 

なぜ在留期間が問題になるのか

永住許可は、在留期間の制限がなくなる非常に安定した在留資格です。そのため、現在の在留資格でも安定して在留しているか、つまり短期の在留期間ではなく、最長の在留期間を付与される程度の在留状況であるかが確認されます。

在留期間が1年の場合は、税金、収入、職務内容、家族状況、在留資格の安定性などに何らかの理由があって短い期間になっている可能性があります。そのため、永住申請前に、まず在留期間更新で3年又は5年を目指す方がよいケースがあります。

 

令和8年2月改訂と経過措置

令和8年2月24日改訂の永住許可に関するガイドラインでは、令和9年3月31日までの間、在留期間3年を有する場合には「最長の在留期間」を有するものとして取り扱う旨の経過措置が示されています。

つまり、2026年時点で3年の在留期間を持つ方は、申請可能性を早めに検討する価値があります。ただし、3年だから必ず許可されるわけではありません。税金、年金、健康保険、収入、素行、出国歴など他の要件を満たす必要があります。

 

5年でないと難しくなるケース

在留期間が1年しかない場合、又は令和9年4月1日以降の取扱いで最長期間が必要になる場合は、5年の在留期間を得てから永住申請を検討する必要が出てきます。

更新時期が近い方は、永住申請と在留期間更新の優先順位を誤らないことが大切です。永住申請中でも、現在の在留期限が来る場合は、別途在留期間更新許可申請が必要になる点にも注意します。

 

申請前に確認したいチェック項目

現在の在留資格で最長期間が何年か確認したか

在留期間が3年・1年・5年のどれか確認したか

令和9年3月31日までの経過措置との関係を確認したか

永住審査中に在留期限が来る場合の更新予定を立てたか

 

理由書・説明書に入れると伝わりやすい要素

事実関係を日付順に整理し、証明書の数字や日付と矛盾させないこと

不安材料がある場合は、理由、期間、現在の改善状況を分けて書くこと

「問題ありません」と断定するのではなく、客観資料から確認できる事実を中心に書くこと

申請人本人だけでなく、扶養者や同居家族の資料が関係する場合は世帯全体で整理すること

 

よくある質問

Q. 3年の在留期間でも永住申請できますか?

A. 令和9年3月31日までの経過措置により検討できる場合があります。ただし、他の要件を満たす必要があります。

Q. 1年の在留期間では難しいですか?

A. 一般的には慎重な判断が必要です。まず在留期間更新で長い期間を得ることを検討するケースが多いです。

Q. 永住申請中に在留期限が来たらどうなりますか?

A. 永住申請だけでは現在の在留期限は延びません。期限が来る場合は在留期間更新許可申請を忘れずに行う必要があります。

 

まとめ

令和9年3月31日までの間は、在留期間3年を有する場合にも最長の在留期間を有するものとして取り扱われる経過措置があります。ただし、その後は原則として各在留資格の最長在留期間が求められる方向になるため、3年の方は申請時期と更新時期を早めに確認すべきです。 永住許可申請は、提出資料の量よりも、要件との対応関係と説明の整合性が重要です。行政書士鈴木茂事務所では、申請人ごとの在留歴、職歴、公的義務、家族状況を確認し、必要に応じて理由書・説明書・追加資料の作成まで丁寧にサポートいたします。

 

参考公的情報

出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」

出入国在留管理庁「永住許可申請」

出入国在留管理庁「永住許可申請にかかる提出書類一覧・チェックシート」

e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」

 

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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