転職や職歴の空白がある永住再申請――回数より時系列を整える

 

月単位の年表を作る

来日から現在まで、在留資格、勤務先、職位、収入、住所、社会保険を月単位で並べます。会社の合併・社名変更・グループ内転籍は、登記や会社資料でつなぎます。海外勤務がある場合は、雇用主、勤務国、職務、期間を別に記載します。

 

無職期間の生活費を説明する

退職後の求職、学習、療養、育児、帰国など、空白期間の理由を記載します。同時に、雇用保険、貯蓄、配偶者収入など、どのように生活を維持したかを説明します。空白を隠すために入退社日を調整すると、年金・税の記録と合わなくなることがあります。

職歴ポイントを使う場合は証明の範囲を確認する

高度人材ポイントに職歴を用いる場合、申請に必要な年数を満たすだけでなく、その期間の職務内容が対象活動と関連するかを確認します。退職証明書に期間しか書かれていない場合は、職務証明や雇用契約などを追加できるか検討します。

 

転職理由は簡潔かつ事実に即して書く

キャリアアップ、会社都合、契約満了、家庭事情など、理由を必要以上に美化する必要はありません。短期間の転職が続いた場合は、現在の雇用がどのように安定しているか、職務の一貫性があるかを資料で示します。

 

年表に入れる項目

● 在留資格と在留期間

● 会社名・入社日・退社日・社名変更

● 職務内容と職位

● 年収・課税年度・社会保険

● 空白期間の理由と生活費

 

よくある質問

Q 転職が多いと永住は難しいですか。

A 回数だけで一律に判断されるものではありません。安定した生計、適正な在留、公的義務の履行、職歴の整合性などを総合的に確認します。

Q 前の会社が職歴証明を出してくれません。

A 依頼記録を残し、雇用契約、給与明細、源泉徴収票、社会保険記録など代替資料を検討します。必要な証明内容によって資料の組み合わせが変わります。

 

まとめ

転職や空白期間がある永住再申請では、月単位の年表が基礎になります。職歴、収入、在留資格、税・社会保険を同じ時間軸に置き、資料でつながらない箇所を補うことで、経歴全体の一貫性を示します。

ご相談にあたって 申請の見通しは、在留歴、活動内容、雇用・家族関係、提出済み資料などによって変わります。早い段階で事実関係と資料を整理しておくと、必要な対応を検討しやすくなります。

 

主な公的資料

・出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyukan_nyukan50.html

・出入国在留管理庁「永住許可申請」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-4.html

※本記事は一般的な制度説明です。個別案件の許否を保証するものではなく、申請時には最新の法令・公表資料・管轄官署の案内をご確認ください。

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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