2026年7月更新|「技術・人文知識・国際業務」カテゴリー3・4の代表者申告書とCEFR B2資料

「以前と同じ書類をそろえれば大丈夫」と考えていると、2026年の技人国申請では思わぬ補正につながることがあります。カテゴリー3・4の所属機関については、2026年4月15日以降の申請から「所属機関の代表者に関する申告書」が追加されました。さらに、接客、通訳、海外顧客対応など、言語能力を主として用いる業務では、原則として業務で使う言語についてCEFR B2相当以上を示す資料が必要です。

 

まず押さえたい結論

今回の変更は、単なる様式追加ではありません。入管が「誰が会社を実質的に運営しているのか」「申請人が業務を遂行できる言語能力を備えているのか」を、申請段階でより具体的に確認する仕組みです。とりわけ設立間もない会社、小規模会社、外国人経営者の会社では、申告書と登記・会社案内・決算資料の内容が食い違わないよう注意が必要です。

 

代表者申告書で確認されるポイント

カテゴリー3・4では、代表者の氏名、立場、会社との関係などを所定様式で申告します。記載だけを終えればよいのではなく、登記事項証明書、株主構成、事業所の実態、雇用契約の締結主体などとの整合性が問われます。名義上の代表者と実際の経営者が異なるように見える場合、追加説明を求められる可能性があります。

登記上の代表者と申告書の記載が一致しているか

代表者変更があった場合、変更日と申請日との前後関係が説明できるか

給与支払者、社会保険の適用事業所、雇用契約の当事者が同じ会社か

グループ会社や別法人が実質的に採用・指揮命令していないか

 

CEFR B2資料が必要になる業務

入管の説明では、言語能力を主として用いる対人業務に従事する場合、業務で用いる言語についてB2相当以上を示す資料が求められます。日本語であれば、JLPT N2以上、BJT400点以上などが代表例です。また、日本の大学等の卒業、日本の義務教育・高校の修了、一定の長期在留歴など、所定の事情により日本語B2相当と扱われる場合があります。

大切なのは、職種名だけで判断しないことです。「営業」「マーケティング」「ホテルスタッフ」という名称でも、実際の一日の業務が資料作成、分析、海外本社との調整なのか、日本語での接客が中心なのかにより、提出資料の組み立てが変わります。

 

【実務メモ】雇用理由書では、専門知識を用いる業務と言語を用いる業務を混ぜて書かず、業務ごとの割合、使用言語、相手方、成果物まで具体化すると審査官が理解しやすくなります。

 

更新申請でも必要になる場合がある

同じ会社・同じ業務の更新で毎回B2資料が必須になるとは限りません。しかし、転職した場合、職務内容が変わった場合、従来よりも言語中心の職務になった場合には提出対象となり得ます。資格証を紛失している方は、申請直前に慌てないよう、試験実施団体の証明方法を早めに確認してください。

 

よくある質問

Q:英語を使う仕事なら、日本語能力証明は不要ですか。

A:業務で主に用いる言語が英語であれば、英語についてB2相当以上を示す資料が中心になります。ただし、日本語で社内調整や顧客対応を行う職務が含まれる場合は、その実態に応じた説明が必要です。

Q:大学の卒業証明書だけでB2要件を満たしますか。

A:どの国・どの教育機関を卒業したか、どの言語で教育を受けたかにより異なります。日本語については、入管が示すみなし要件に該当するかを個別に確認します。

 

申請前に整えるべきこと

技人国では、学歴・職歴と職務の関連性だけでなく、会社側の説明責任が一段と重くなっています。代表者申告書、雇用契約書、職務説明書、会社案内を別々に作るのではなく、一つの事実関係から同じ説明が読み取れるように整えることが重要です。当事務所では、業務内容のヒアリングから必要資料の切り分けまで行い、補正を受けにくい申請書類にまとめています。

 

情報元・参照URL

出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」:https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/gijinkoku.html(2026年7月13日更新)

出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」:https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyukan_nyukan69.html(2026年4月15日一部改正)

出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について」:https://www.moj.go.jp/isa/content/001344550.pdf(2026年7月版)

公開前の確認事項:代表者申告書の最新版、B2相当と扱われる資料の例、対象となる申請類型は更新されることがあるため、公開日と申請日の双方で公式ページを再確認してください。

 

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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