特定技能は直接雇用が原則――派遣が認められる場合の確認事項

特定技能外国人は、原則として受入れ機関との直接雇用で働きます。人材紹介会社から紹介を受けることと、派遣会社に雇用されて派遣先で働くことは別です。派遣形態が認められる分野・条件は限定されているため、一般の人材派遣と同じ感覚で採用を進めると、申請要件に合わないことがあります。

 

雇用主と勤務場所を区別する

直接雇用では、特定技能所属機関が雇用主となり、契約・給与・労務管理・支援を担います。取引先の現場で作業する請負の場合も、指揮命令の実態によっては偽装請負の問題が生じるため、契約と現場運用を確認します。

 

派遣可能な分野と条件を最新資料で見る

季節性などの事情から派遣が認められる分野がありますが、派遣元・派遣先の要件、計画、分野固有基準が設けられています。制度改正により対象や基準が変わることがあるため、申請時の運用要領を確認します。

 

派遣先任せにしない

派遣形態でも、雇用主としての給与支払、社会保険、相談対応、支援、届出の責任がなくなるわけではありません。派遣先での労働時間、住居、ハラスメント、安全衛生の情報を把握する仕組みが必要です。

 

職業紹介手数料と本人負担を確認する

紹介会社・送出機関・派遣会社の費用関係を確認し、本人から保証金や違約金、不当な手数料が徴収されていないかを確認します。契約当事者を一覧にすると資金の流れが見えやすくなります。

 

雇用形態の確認

● 雇用主・指揮命令者・勤務場所

● 直接雇用・請負・派遣の契約関係

● 派遣可能分野と分野別基準

● 支援・労務管理・届出の担当

● 紹介料・送出費・本人負担

 

よくある質問

Q 派遣会社ならどの分野でも採用できますか。

A できません。派遣形態が認められる分野と条件に限られます。最新の分野別運用要領を確認してください。

Q 請負契約で取引先に常駐させられますか。

A 契約名ではなく、実際の指揮命令や業務管理で判断されます。偽装請負にならないよう労働法令も含めて確認します。

 

まとめ

特定技能では直接雇用が基本です。派遣・請負・紹介を混同せず、雇用主、指揮命令、支援、費用の関係を明確にし、派遣を利用する場合は分野別要件を最新資料で確認します。

ご相談にあたって 申請の見通しは、在留歴、活動内容、雇用・家族関係、提出済み資料などによって変わります。早い段階で事実関係と資料を整理しておくと、必要な対応を検討しやすくなります。

 

主な公的資料

・出入国在留管理庁「雇用における注意点」 https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/chuui.html

・出入国在留管理庁「特定技能制度・育成就労制度の分野別運用方針」 https://www.moj.go.jp/isa/03_00170.html

・出入国在留管理庁「特定技能制度」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/index.html

 

※本記事は一般的な制度説明です。個別案件の許否を保証するものではなく、申請時には最新の法令・公表資料・管轄官署の案内をご確認ください。

 

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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