大学ランキング加点を使う高度人材申請――学校名が似ているときの確認方法

高度人材ポイント制では、対象となる大学の卒業者について加点が認められる場合があります。加点を申告する際は、申請時点の対象大学一覧と卒業証明書を照合し、必要に応じて大学名の変更や統合を示す資料を添付します。

高度人材ポイントの基準点である70点や80点の攻防において、この「10点」という数字の持つ価値は計り知れません。年齢や年収の不足を一気に補うことができるため、多くの高度な専門性を持つ外国人材の方々がこの加点を使って申請を試みます。

大学ランキング加点では、卒業証明書の学校名と対象大学一覧の表記が異なる場合や、同名の系列校・分校がある場合に、追加説明が必要となることがあります。

本記事では、卒業した大学が加点対象に該当するかを確認し、学校名の表記差や統廃合を資料で説明する方法を解説します。

 

1. 法律・審査要領の定義:入管が指定する「3つの世界大学ランキング」の確認

まず大前提として、出入国在留管理庁のガイドラインにおいて、この学歴加点(10点)の対象となる大学は、以下の国際的な3つの主要な世界大学ランキング機関が公表しているデータのうち、「いずれか2つ以上のランキングにおいて、上位300位以内にランクインしている大学」に慎重に限定されています。

1. QS World University Rankings(イギリス・クアクアレリ・シモンズ社)

2. THE World University Rankings(イギリス・タイムズ・ハイアー・エデュケーション誌)

3. ARWU Academic Ranking of World Universities(中国・上海交通大学の高等教育研究所)

これらの公式な最新のリスト(入管のウェブサイトにPDFで公表されている対象校一覧表)のどこに、あなたの母校の名前が載っているのかを、一文字のスペルミスもなく突き合わせる必要があります。

 

2. 系列校・分校・カレッジの取扱いを確認

世界大学ランキングにランクインしているのは、原則としてその大学の「本校(メインキャンパス・大学全体としての法人格)」です。ここに、名前が似ていることによる特に注意したい点が潜んでいます。

実務上、特に入管に突かれて不許可になりやすいのが、以下のケースです。

州立大学システムや系列校では、同じ名称の一部を用いていても、キャンパスごとにランキング上の取扱いが異なる場合があります。卒業した学校が対象一覧のどの教育機関に該当するかを、卒業証明書と大学の公式資料で確認してください。

大学名が統廃合・名称変更で異なる場合、対象校との同一性を追加資料で確認されることがあります。

 

3. 審査上の誤認をできる限り防ぐ「大学の公式沿革図」と「ドメイン照合」の立務技術

大学ランキングに関する加点を申請する場合、大学の正式名称、卒業時の名称、統合・名称変更の履歴などを確認できる資料を添付すると、対象校との同一性を説明しやすくなります。

世界ランキングの「英語券面」の直接印刷: 前述のQSやTHEの公式サイトにアクセスし、あなたの母校がランクインしている該当ページの画面(英語表記)を、大学の「公式ロゴマーク」や「公式ウェブサイトのURL(ドメイン:.eduや.acなど)」が見える状態で分かりやすくスクリーンショットを撮ってA4用紙に印刷します。

大学の公式沿革、教育行政機関の認可資料等を添付し、旧大学と現在の対象大学の関係を説明します。

 

よくある質問と実務回答

同じ名称を含む系列校、分校、独立学院であっても、ランキング対象の大学本体と同一の教育機関とは限りません。加点を申告する前に、卒業証明書の発行主体、公式英語名、大学の公式サイト、ランキング掲載名を照合してください。誤って加点した場合はポイント不足となる可能性があり、事実と異なる説明をした場合は今後の審査にも影響します。

指定されているランキングの要件は、申請時点のポイント表と出入国在留管理庁の対象大学一覧で確認する必要があります。複数のランキングでの掲載が要件となる場合があるため、一つのランキングだけで判断せず、対象資料を照合してください。加点の可否は、対象年と大学・キャンパスの同一性を含めて個別に確認します。

修士号の学歴加点と、対象大学卒業者に対する特別加点は、要件をそれぞれ満たせば併せて計算できる場合があります。ただし、大学ランキング加点の対象校・対象年、他の特別加点の要件は申請時点の告示や一覧で確認してください。ポイントを重複計算できるか迷う場合は、根拠資料とともに申請先へ確認します。

 

行政書士鈴木茂事務所からのメッセージ

対象大学の卒業者は、卒業証明書と大学一覧の名称を照合し、必要に応じて名称変更等を補足します。

大学ランキングに関する加点では、卒業証明書と対象大学一覧の名称が一致しない場合、名称変更や統合の経緯を補足資料で説明します。当事務所では、大学の公式資料を確認し、審査担当者が照合しやすい説明書の作成を支援します。

 

公的リファレンス・参照一次情報:

o 出入国在留管理庁「高度人材ポイント制における『世界大学ランキング関係の加点対象大学一覧について(公式PDFデータ)』」

o 法務省令・出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令別表第一の規定に関する審査実務

o 外務省・各国大使館における海外教育機関の学位・学校法人格の確認・認証実務基準

 

【この記事の執筆・監修者】

申請取次行政書士 鈴木 茂(すずき しげる) 東京都世田谷区大原(京王線・井の頭線沿線エリア)を拠点とする、在留資格・ビザ申請専門の行政書士。 永住許可、国際結婚、高度専門職などの複雑な申請において、入管の審査ポイント(事実の証明と資料の整合性)を的確に押さえたサポートを得意とする。忙しい外国人ビジネスパーソンやカップルに向けた、フットワークの軽い伴走型の支援が強み。

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